女性の夏、シャツで品良く

 今シーズンは、女性用のシャツの種類が豊富だ。形だけでなく、着心地にこだわったものも多い。普段着でもオフィスでも、シャツを主役にした着こなしを楽しめそうだ。ほかの

 松屋銀座(東京)の婦人服売り場ではほとんどのブランドで、シャツを取り入れたスタイルを提案している。

 同店のファッションコーディネーター岡野涼子さんは「ナチュラルなものや定番を好む人が増え、シャツが注目されています。夏場は見た目の涼しさを重視し、色と素材を吟味してほしい」と話す。グッチバック新作

 30、40代の働く女性に人気のブランド「23区」では、胸元にボタンがないスキッパータイプのシャツ(1万4700円)を薦めている。綿100%でハリがあり、きちんとした印象があるのでオフィスでも着られそうだ。「お尻が隠れる少し長めの丈なので、細身のパンツや、ショートパンツと合わせると、スタイルがよく見える効果もありますよ」と岡野さん。

 同ブランドの麻混のシンプルな白いシャツ(1万5750円)も売れている。麻ならではのサラリとした風合いと、ゆったりとした身幅が好評だという。

 松屋銀座の売り場「リタズダイアリー」の襟無しシャツ(1万395円)は、胸元が着物の打ち合わせのようになったカシュクール風に着ることができる。背中の部分にギャザーが入っていて、ふんわりとしたデザインが特徴だ。


シャーリング加工の施されたシャツ(左)や、裾を結ぶリボンの付いたシャツ(右)など凝った作りのものがそろうショルダーバッグ
 これからの季節、シャツに汗がにじむのを気にする人もいるのでは。岡野さんは「速乾性のものや、汗染みが表に出にくいものなど、機能性インナーをシャツの下に着ることで対処できます」とアドバイスする。

 働く女性向けのセレクトショップ「ウィムガゼット」(東京)でも、夏に向けて様々な型のシャツが出そろった。

 脇、袖の下などに、生地を縫い縮めたシャーリング加工の施されたシャツ(1万1550円)は、1枚で着てもさまになる人気商品。白とストライプの柄違いで買う人もいる。シャーリングの効果で、前のボタンを留めずにタンクトップなどの上に着ても、シルエットがきれいに見えるという。

 裾を結ぶリボンの付いたシャツ(1万2600円)は、男性的な雰囲気になりがちな襟付きシャツに女性らしさを加えた。丈が短めなので、ワンピースの上からさらりと着たり、丈が長いスカートなどボリュームのあるものと合わせるとおしゃれだ。

 ほかにも、襟ぐりが横に広いボートネックのシャツや、ひざ上丈のロングシャツなど計約30型が順次店頭に並ぶ。

 広報担当の中山彩子さんは「20代後半から50代まで幅広い世代の人が手に取っている。1枚で着てもカットソーほどカジュアルにならず、品のある雰囲気が出せるのが魅力」と話している。